40歳を迎えると始まるのが、特定健診(特定健康診査)。いわゆる「メタボ健診」です。でも、「普通の健康診断と何が違うの?」「どんなことを調べるの?」と、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。今回は、そんな特定健診について、保健師の関口先生に伺いました。
今回お話を伺った人
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森ノ宮医療大学 看護学部 看護学科 教授/看護師・保健師 関口 敏彰 先生
箱根町での保健師経験から「保健師の仕事はどれくらい効果があるのか」と疑問をもち、それを検証する手法を学ぶため京都大学大学院医学研究科へ進学。その後、大阪大学大学院医学系研究科へ進み、博士号(保健学)を取得。2014年から森ノ宮医療大学へ入職し、「保健師活動のエビデンス」をテーマに教育・研究に従事。※取材時
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まずは知っておこう!「特定健診」の基本
特定健診は、40~74歳の公的医療保険加入者を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者およびその予備軍を早期に見つけ、予防・改善につなげる健診です。
なぜ40歳から?ということですが、加齢が進むと、基礎代謝や筋肉量が低下し、内臓脂肪が蓄積しやすくなります。この内臓脂肪がメタボリックシンドロームを引き起こす原因。血圧・血糖・脂質などに異常が現れやすくなり、特に40歳を過ぎると、検査値に異常がみられる人の割合が増え、リスクも高まります。進行すれば動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞などにつながることも。さらに、こうした変化は自覚症状がないまま進むことも多いため、「元気だから大丈夫」と思っているときこそ、健診で自分の体の状態を知ることが大切です。
| 検査 | 主な項目 |
| 問診 | 服薬状況、既往歴、喫煙、生活習慣等 ※詳しい問診内容を見たい方はこちら(厚生労働省「標準的な健診・保健指導 プログラム(令和6年度版)」 |
| 身体計測 | 身長・体重・BMI・腹囲 |
| 血圧測定 | 血圧 |
| 血液検査 | 血糖、脂質、肝機能 |
| 尿検査 | 尿糖、尿蛋白 |
| ※医師の判断で、心電図や眼底検査などを追加する場合も | |
なかでも重要なのが「腹囲」。男性85cm以上、女性90cm以上の基準を超えると黄色信号(20代の私も気を付けたい…汗)。加えて、血糖・脂質・血圧などからリスクを判定し、一定の基準に該当すると、生活習慣の改善を行う「特定保健指導(後述)」の対象となります。特定健診は任意ですが、年に一度、自分の健康状態をチェックする機会として、ぜひ活用してみましょう。
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特定健診はどこで受ける?
特定健診は、加入している健康保険によって受け方が異なります。
① 職場の健康保険に加入している方
・会社員・公務員など:職場の定期健康診断に、特定健診の検査項目が含まれる。
・配偶者などの扶養家族:加入の健康保険組合などが案内する健診機関などで受ける。
② 国民健康保険に加入している方
・自営業・個人事業主など:お住いの自治体が実施する特定健診を受ける。
→受診券や案内が届く、もしくは自治体の広報紙やホームページなどから申し込む。
ちなみに、費用は自治体によって異なり、無料~数千円程度。
実は役立つ!「特定保健指導」を活用しよう
特定健診の結果、メタボリックシンドロームのリスクが高いと判定された方には「特定保健指導」が案内されます。「指導」という二文字に、ちょっと身構えてしまいそうですが、ご安心を。健診で見つかったリスクを減らすために、保健師や管理栄養士等と一緒に生活習慣を見直していくのが特定保健指導です。
対象者はリスクの程度によって、「動機付け支援」と「積極的支援」に分かれます。
動機付け支援では、「➀初回面談(健診結果や普段の生活を振り返り目標を立てる)→②自身で実践→③3~6か月後に体重や腹囲などの変化を確認→支援終了」となります。
よりリスクが高い人が対象となる積極的支援も、基本の流れは同じ。違うのは、実践している間にも電話や面談などで継続的な支援を受けられることです。
関口先生は、「保健師は指導する人というより、応援者」と話します。「できないこと」も含めて話を聞き、その人が変えられるところを一緒に探す。やってみようという気持ちまで後押ししてくれるのが、この特定保健指導です。
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「これならできそう」に変える!保健師のプロ技
では、そんな応援者である保健師は、どんなふうに生活習慣の改善を後押ししてくれるのでしょうか。
たとえば、1カ月で腹囲1㎝を減らす目標の場合
・まずはイメージしやすい目標に…腹囲1cm≒体重1kgが目安。1kg減=約7,000kcalなので、1カ月なら1日約230kcal減を目標に!
〈230kcal減らすために、こんなアドバイスを〉
・食事なら…ご飯大盛り→ふつう盛りで約50kcal減!血糖値の急上昇や食後の眠気対策にも。
・運動なら…20分の早歩きで体重分のカロリー消費!(体重70kgなら約70kcal)
・睡眠も実は…しっかり眠ることで、過剰な食欲を抑えられ、減量しやすく。
・減量がつらい人には…将来の健康を考えるきっかけを。40歳で糖尿病になると、平均寿命が約10年短くなるというデータも。
もちろん、これらは保健師が持つ“引き出し”のほんの一部。
食事や運動、生活リズムなどを踏まえ、その人に合った「これなら続けられそう」を一緒に考えてくれるのが、保健師の心強いところです。「自分の場合はどんな方法があるの?」そう思ったら、健康づくりの相談相手として保健師を頼ってみてください。
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40歳からは「今の自分」を知る習慣を
関口先生は、「まずは自分にリスクがあるかを知るために、特定健診を活用してほしい」と話します。メタボリックシンドロームは、進行するとその後の暮らしを大きく変えてしまうことも。健診を利用し、リスクを下げることは、これからも自分らしく暮らし続けるための大切な一歩です。
また、特定保健指導を受ける場合も、健康のプロに相談できるチャンス。「自分だけでは続かなさそう」という人こそ、プロの力を借りてみるのも一つの手です。
これから先も、自分らしく、元気に過ごすために。40歳からの特定健診を、年に一度、自分の体と向き合う習慣にしてみませんか。
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【この記事を書いた人】
アニメっ子
アニメ鑑賞で毎日エナジーチャージ。漫画・映画・韓ドラも愛してやまない、泣けるシーンには秒で落涙する20代女子。
