最近、トイレが近い気がする…。知っておきたい加齢と排尿の関係

「最近、トイレが近くなった」「出したはずなのに、なんだかスッキリしない」――。年齢を重ねるにつれて、こうした排尿の変化を感じる人は少なくありません。でも、「年齢のせいだから仕方ない」と、そのままにしている人も多いのではないでしょうか。そもそも、なぜ年齢とともに排尿の悩みは増えるのでしょう。今回は、加齢に伴う排尿の変化について、老年看護学を専門とする先生にお聞きしました。

今回お話を伺った人

森ノ宮医療大学 看護学部看護学科 学科長/教授/看護師 外村 昌子先生
大阪市立大学*大学院修士課程(看護学)、森ノ宮医療大学大学院博士後期課程(医療科学)修了。大阪市立大学*医学部附属病院脳神経外科病棟などの臨床経験を経て2013年より現職。専門は老年看護学。「最後までその人らしく」に寄り添う看護の実践と教育に力を注いでいる。*現:大阪公立大学 ※取材時

膀胱だって、年をとる!?

みなさんは、1日に何回くらいトイレに行きますか?
排尿回数の目安は7~8回(夜間は0~1回)。高齢期ではプラス2~3回(夜間は1~2回)といわれています。では、なぜ年齢とともにトイレの回数が増えるのでしょうか。
そもそも排尿は、「腎臓で尿をつくる→膀胱にためる→尿がたまると脳に信号が送られ尿意を感じる→膀胱が収縮する→尿道を通り排出する」という流れで行われます。このうち、加齢によって変化するのが、尿をためる臓器「膀胱」です。若いうちは膀胱の壁が柔らかく、尿の量に合わせて伸び縮みしますが、年齢を重ねると弾力性が低くなり、以前より尿をためにくくなります。その結果、少ない量でも尿意を感じ、トイレの回数が増えることがあります。

尿の「出口」にも変化が。女性は漏れやすい?男性は出にくい?

加齢の波は、膀胱だけでなく尿の「出口」にも。特に女性は、尿道を締めて尿が漏れないようにする骨盤底筋が、加齢や妊娠・出産などによって弱くなる傾向があります。そのため、尿の出口をうまく締められず、尿漏れが起きてしまいます。
一方、男性は、年齢とともに前立腺が大きくなる傾向があります。これも加齢に伴う変化の一つ。前立腺肥大によって尿道が圧迫され、尿が出にくくなります。その結果、一度に十分な量を出しきれず、何度もトイレに行きたくなってしまいます。

「ハクション!」でドキッ。尿漏れにもタイプがある

ひとことで「尿漏れ」といっても、そのタイプはさまざまです。
代表的なのが、咳やくしゃみ、運動など、お腹に力が入った瞬間に漏れてしまう「腹圧性尿失禁」。先ほど紹介した骨盤底筋の弱まりなどで漏れやすくなります。
一方、急に我慢しにくいほどの強い尿意を感じる「過活動膀胱」も。トイレが近くなったり、夜中に何度もトイレに起きたり、我慢できずに尿が漏れてしまったりします。
さらに、トイレの回数には心理的な要因が関係することもあり、「またトイレに行きたくなるかも」と気にしすぎることで、まだ十分に尿がたまっていなくても尿意を感じ、トイレの回数が増えてしまうこともあるそうです。

自分でできる!排尿症状への対策

排尿の悩みに対して、自分でできることも!対策をチェックしてみましょう!

① 骨盤底筋を鍛える

尿漏れ対策として取り入れられるのが骨盤底筋体操です。おならや尿を我慢するときのようなイメージで、肛門周りをキュッと締め、ゆっくり緩めます。仰向けや椅子に座った状態でもできるので、無理のない範囲で行ってみましょう。

② 排尿日誌をつける

トイレが近い、強い尿意を感じるなど、排尿の変化が気になる人は、排尿日誌をつけてみるのも一つ。排尿した時間や回数、尿量、飲んだ水分量などを記録すると、自分の排尿パターンが見えてきます。「思っていたほど回数は多くなかった」「コーヒーやお茶を飲むとトイレが近い」など、思わぬ気づきが、安心や自分に合った対策につながることもあります。

③ 「すぐトイレ」を少し待ってみる

医療機関での治療でも取り入れられているのが、尿意を感じてもすぐにトイレへ行かず、無理のない範囲で少し待つ方法です。少しずつ排尿の間隔を延ばすことで、「すぐに行かなくても大丈夫」という心の余裕につながり、トイレの回数が落ち着くこともあります。ただし、症状にはさまざまな原因があるため、無理に我慢するのは禁物です。

※薬を飲んでいる人はチェック

普段から薬を服用している人は、薬の影響で尿の量やトイレの回数が増えることもあります。また、複数の薬を飲んでいる場合は、飲み合わせにも気をつけたいところ。気になる排尿症状がある場合は、服用している薬も含めて医師や薬剤師に相談しましょう。

年齢を重ねても、イキイキと暮らすために

「漏れたらどうしよう」「出かける先のトイレはどこ?」――。排尿の悩みはとてもセンシティブで、不安が強くなると外出を控えるなど、日常生活に影響してしまうこともあります。でも、排尿の変化は、年齢を重ねれば誰にでも起こりうるもの。外村先生も、心配される方には「みんな同じように変化していくものですよ」と伝えているそうです。そんな体の変化に気づくことも、これからの健康や暮らしを考えるきっかけに。先生は、こうした気づきを「年齢を重ねたギフト」と表現します。

大切なのは、悩みを一人で抱え込まないこと。排尿症状にはさまざまな原因があり、症状に応じた薬など治療の選択肢もあります。気になる症状が続くときは医療機関に相談し、自分に合った対処方法を見つけていきましょう。「今はいい薬もありますし、尿漏れパッドなど便利なものもあります。必要なものをうまく使いながら、なるべくこれまでと変わらない、自分らしい生活を続けてほしい。」と外村先生。排尿の変化とうまく付き合いながら、年齢を重ねても、自分らしくイキイキと毎日を過ごしていきましょう。

今回取材した外村先生にもご講演いただく市民公開講座を開催します!

2026年度 第2回 森ノ宮医療大学市民公開講座 開催概要

開催日時:2026年10月31日(土)10:00~12:00(受付9:30~)
開催場所:森ノ宮医療大学 イーストポート1階 コスモホール
テーマ :気になる泌尿器の病気と排尿のお話
基調講演:社会医療法人きつこう会 多根総合病 院副院長・泌尿器科統括部長 細川幸成
講演Ⅰ :森ノ宮医療大学 看護学部看護学科 教授/看護師 外村昌子
講演Ⅱ :森ノ宮医療大学 医療技術学部 診療放射線学科 准教授/診療放射線技師 木下尚紀

申込はこちら→https://forms.cloud.microsoft/r/Nge8CgLpnX

詳細はこちら→https://www.atpress.ne.jp/news/7310493

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【この記事を書いた人】

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アニメっ子

アニメ鑑賞で毎日エナジーチャージ。漫画・映画・韓ドラも愛してやまない、泣けるシーンには秒で落涙する20代女子。

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