目がしょぼしょぼする…眼精疲労に効くツボはここだ!

現代の私たちの生活には、目を酷使する動作があふれています。みなさんは一日にどれくらいスマートフォンやパソコンなどを利用しているでしょうか?その時間は年々増えていると言われています。デスクワークの仕事や、SNSをしているとついつい利用時間が長くなってしまいますよね…そんなとき「目が疲れた!」と感じることもよくあるのではないでしょうか?今回はそんな目の疲れ「眼精疲労」に効くツボを鍼灸師の先生に教えてもらいました!

今回お話しをお聞きした人

森ノ宮医療大学 医療技術学部 鍼灸学科 講師/鍼灸師 辻丸 泰永 先生

1997年 大阪鍼灸(現森ノ宮医療学園専門学校)卒業、日本臨床鍼灸懇話会副会長

研究内容:睡眠障害に対する鍼灸治療の効果

目の疲れ「眼精疲労」の原因とは?

一番の原因は目の使い過ぎです。現代人はいわゆるVDT症候群(コンピューターやテレビ画面、携帯電話の液晶画面などのディスプレイを集中して長時間見続けることで発症する、 疲れ目や身体の不調)。近いところで明るい画面を長時間見ることがとても多くなったため、ピント調節をする筋肉である毛様体筋がずっと緊張した状態(収縮した)になっているのです。これが続くと眼精疲労を感じて、目がしょぼしょぼしたり、痛みを感じたりするようになります。腕の筋肉などで考えてもらうとわかりやすいと思います。例えば、スーパーで買い物をして、重い荷物を長時間持ち続けていると腕の筋肉が疲れてきたなと感じることがありますよね。そして痛みまで感じ始めるかもしれません。これが私たちの目の周りの筋肉でも起こってるのです。つまり、近くを一定時間見たあとは、遠くの景色などをなんとなく眺めると目にいいとよく言われると思いますが、これは毛様体筋を緩めて、休ませてあげることが必要ということなのです。

眼精疲労が起こるパターン

鍼灸の施術を受けに来る方で、第一主訴(患者が訴える主な症状)で目の疲れが辛くてという方はあまりいません。ただ、肩こりや首こりを良くしたくて来られた方に問診や検査をしていると、2番目、3番目の不調として目の疲れを訴えられる方は結構います。そういった患者さんに話を聞いていると、パソコン作業を長時間していて、姿勢が悪いことで肩こりや首こりが起こり、血流が悪くなることで目の疲労にもつながっていると判明したりします。またそれとは逆に、視力の低下や眼鏡等の度数が合っていなくて目が疲れることで、肩こりや首こりが起こっているケースもあります。どちらの場合でも、放っておくと背中や腰も痛くなることがあるので、身体はつながっているということを念頭に置いて、治療するようにしてください。

眼精疲労に効くツボはここ!鍼灸で目の疲れをとろう!

鍼灸で行う最もポピュラーで局所的な対処療法として、目の周りの筋肉に鍼をおこなって、筋肉を緩めてあげることで目の周りの血液循環を良くするというやり方があります。肩こりや首こりがあると頭部への血液循環が悪くなるため、肩や首にも鍼をおこなっていくことが多いです。でも今回は鍼をおこなうには抵抗があったり、施術に通う時間がない…という方にご自身で指圧してもらえる、おすすめのツボをご紹介します!

①太陽(たいよう)

 眉尻と目尻の交点のあたり

②淸明(せいめい)

 目頭

③攅竹(さんちく)

眉頭の下のくぼみ

④魚腰(ぎょよう)

眉毛の真ん中

⑤承泣(しょうきゅう)

瞳孔の真下の骨の際あたり

目の疲れを感じたら、これらのツボを1020秒程度指圧してみてください。

ツボの場所がなかなか覚えられない方や合っているかよくわからない方は、目の周りの筋肉を全体的に揉みほぐすことでも効果はあるそうです!

目とつながっている!他にもおすすめのツボ

首周りの筋肉をほぐすことで目の疲れにも効くということで、この2つもおすすめ!

①天柱(てんちゅう)

後頭部から首に下がるところのくぼみ

 

②風池(ふうち)

耳の後ろ骨から少し下ったところのくぼみ

 

また、問診、脈を診る、舌を診る、お腹を診るなど東洋医学的な検査をしたうえで、目の疲れに加えてイライラやストレスが溜まっていると感じたら、他にも治療をすることがあるんだそうです。東洋医学では、目は肝(かん=気の流れを通じて感情の調節をしたり、自律神経系によって体全体の機能を順調に調節する働き)と関係しており、血(けつ=血液やその働き)を消耗すると考えられています。それゆえ、気や血に関係する場所を治療することも効果的と言われています。気や血に関係する身体の中の流れを良くするツボとして以下の2つがあります。

①合谷(ごうこく)

手の親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ

②太衝(たいしょう)

足の親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ

まとめ

全身で360以上あるツボの中でも今回は目の疲れに効くツボについてご紹介しました!

誰しも腕や足などの大きい筋肉には意識がいきやすく、疲労や痛みを感じたらマッサージなどケアをしようと思いますよね。でも目の周りの筋肉のように小さく、薄い筋肉も同じ筋肉なので、ケアが必要なのです。この記事を読んだ皆さんは、今日から目も労わってあげることを意識してみてください!

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