「頭がズキズキして動けない」「ひどい時には吐き気も…」―そんなつらい症状を伴う“片頭痛”。一般的な頭痛とは異なり、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。今回は、頭痛の中でも片頭痛にスポットをあて、その特徴や起こる仕組み、対処法についてわかりやすくご紹介します。
今回お話をお伺いした人
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森ノ宮医療大学学長/医師 青木 元邦 先生
大阪大学医学部卒、医学博士。専門は循環器学、老年病医学、分子生物学。大阪大学医学部附属病院、米国ハーバード大学医学部ブリガム&ウイメンズ病院などに勤務後、大阪大学大学院医学系研究科准教授、森ノ宮医療大学保健医療学部教授を経て、2021年4月より現職。
「私、片頭痛持ちなんです」は本当?
よく、「私、片頭痛持ちで…」と言われる方がいます。青木先生が診察される外来にも、こうした悩みで受診される方が多いのだとか。しかし、実際に診察してみると、片頭痛ではなかったというケースも少なくありません。
「頭が痛い=片頭痛」と思われがちですが、頭痛にはいくつもの種類があり、それぞれ原因も対処法も異なります。そのため、頭痛に悩んでいる方は、まず自分の頭痛タイプを知ることが大切です。
例えば代表的な頭痛には以下のような種類があります![]()
あなたの頭痛はどのタイプに近いでしょうか?
今回は、このうち片頭痛にフォーカスします!
片頭痛の症状を知ろう!
では、「片頭痛」とはどのような症状なのでしょうか。片頭痛はズキズキと脈を打つような“拍動性”の痛みが特徴です。4〜6時間ほどで治まることもあれば、長いと72時間ほど続くこともあり、ほかの頭痛と比べ、痛みが強く、長引きやすい傾向にあります。さらに、吐き気を伴ったり、光・音・においに敏感になったりすることもあります。また、歩いたり、階段を上ったり、少し体を動かすだけでも痛みが悪化するのも特徴のひとつです。ひどい場合は一日中寝込んでしまうこともあり、日常生活に大きく影響します。
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片頭痛は「体質と環境」が重なって起こる?
片頭痛になりやすい人は、もともと脳がさまざまな変化に敏感に反応しやすい傾向があります。こうした体質には遺伝の影響が大きく、家族に片頭痛持ちの人がいる場合は発症しやすいといわれています。さらに、こうした体質に下記のような要因が重なることで、脳の「三叉(さんさ)神経」が刺激され、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という炎症性物質が分泌されます。これにより炎症や血管の拡張が起こり、痛みが生じます。
【引き金となる要因】![]()
・ストレス
・睡眠不足
・気圧の変化
・温度差
・強い光や音
・女性では月経周期によるホルモンバランスの変化
前兆がある人もいます
片頭痛の約2〜3割の人には、“前兆”がみられます。
たとえば、
• キラキラ、ギラギラした光が見える
• 音に敏感になる
• なんとなく気分が重い
こうした症状が20〜30分ほど続いたあとに、本格的な頭痛が始まることがあります。「今日はなんだか来そう」という感覚は、実は医学的にも確認されている片頭痛のサインです。前兆に気づけると、症状がひどくなる前に対処しやすくなります。
対処法と治療
まず大切なのは、日ごろから体調を整えること。十分な睡眠をとる、ストレスをためないといった生活習慣の見直しは、片頭痛の予防につながります。光や音で悪化しやすい場合は、耳栓やアイマスクで刺激を減らすのも有効です。また、片頭痛が起きた時は、静かな薄暗い場所で安静にすると症状を和らげることができます。
それでもつらい場合は、ロキソプロフェインやイブプロフェンを含む市販の解熱鎮痛剤が有効です。ただし、発症の頻度が高い、痛みが強い場合は、無理せず頭痛外来や神経内科を受診しましょう。医療機関では炎症や血管の拡張を抑える「トリプタン製剤」や、最近では直接的にCGRPの働きを抑える「抗CGRP製剤」も登場しており、以前よりも治療の選択肢が広がっています。「薬に頼りたくない」と我慢してしまう人もいますが、痛みを我慢すること自体がストレスとなり、かえって症状を悪化させることもあります。適切に薬を使うことも大切な対処のひとつです。
薬の飲みすぎには注意!
鎮痛薬を頻繁に飲みすぎると「薬剤誘発性頭痛」を引き起こすことがあります。これは、薬を飲むことで逆に頭痛が悪化してしまう状態です。どの薬でも起こりうる症状ですが、片頭痛薬では、月に10回以上の服用が3か月以上続く場合は注意が必要です。「薬が効きにくくなってきた」「飲む回数が増えてきた」と感じたら、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
また、片頭痛が脳梗塞や脳出血を引き起こすのでは?と不安になる人もいますが、片頭痛とこうした脳血管の病気は関係ないため、過度に心配する必要はありません。
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片頭痛と上手につきあうために
片頭痛は、正しく理解し適切に対処すればコントロールできる病気です。
• 自分の頭痛タイプが「片頭痛」であるかどうかを知る
• 生活習慣を整える
• 必要に応じて薬を使う
• 無理せず医療機関に相談する
こうした積み重ねが、つらい頭痛との上手な付き合い方につながります。「いつものことだから」と我慢せず、まずは自分の体と向き合うことから始めてみましょう。
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【この記事を書いた人】
アニメっ子
アニメ鑑賞で毎日エナジーチャージ。漫画・映画・韓ドラも愛してやまない、泣けるシーンには秒で落涙する20代女子。
