デスクワークで凝り固まった体に!簡単ストレッチで体も心もスッキリ!

リモートワークが増えてきた現代。デスクに向かって何時間も仕事をしていると、「肩が凝って…首が痛くて…」といった声が多く聞かれます。今や多くの方の悩みのタネである体のコリ。そんな悩みを解決する簡単ストレッチをご紹介!一緒に体をスッキリさせましょう!

今回お話をお聞きした人

森ノ宮医療大学 総合リハビリテーション学部 理学療法学科
助教 檜垣 奨 先生
森ノ宮医療大学 保健医療学部理学療法学科を卒業し、理学療法士免許取得。理学療法士として日野病院にて研鑽を積み、20194月に森ノ宮医療大学助手として入職。森ノ宮医療大学大学院 保健医療学専攻(修士課程)を修了。20224月より現職。主にヒトの立位姿勢制御、ストレッチに関する研究を行う。

そもそもコリって何?

コリというのは、簡単にいえば筋肉が固まっている状態のことです。私たちは座っているとき、必要最低限の力で姿勢を保っていますが、何らかの影響で体に負担がかかり、その状態が継続されることで筋肉が凝り固まってしまいます。凝っている時、「伸ばせばいいの?」と思っている方も多いと思いますが、それだけではありません。実は筋肉が「ずっと」緊張しているのがよくないのです。伸び縮みさせる機会がないと、筋肉が固まってしまうだけでなく血流も悪くなります。みなさんが感じるコリの痛みの発生原因は様々ですが、この血流の循環不順によって老廃物、いわゆる発痛物質が蓄積し、痛みが生じてしまうのです。デスクワーク時はずっと同じ姿勢で仕事をすることが多く、肩や首を頻繁に動かすことってあまりないですよね。でも凝らない体をつくるためには動かすことが大切なんです。一緒に簡単ストレッチをしてみましょう!

座ったままできる!簡単ストレッチ!

今回は檜垣先生に座りながらできる5つのストレッチをご紹介いただき、実際に体験してみました!平日は8時間のデスクワーク、ストレッチ習慣もなく肩こりに悩む筆者ですが、どんな変化があるでしょうか。

【1】首のストレッチ
①頭の後ろで両手を組む。
②手の重みを使って頭をおろし、首裏の筋肉を伸ばす。
③30秒ほどキープして①の姿勢に戻る。
〈セットの目安〉
1回30秒×4セット
〈ポイント〉
・背中はまっすぐにする。
・手に力を入れないようにする。

★コリが強い人は、このストレッチも足してみて!
④頭の後ろで両手を組む。
⑤頭を手の平に押さえつけ、手でその動きを止める。(5秒)

【2】首の傾けストレッチ ※右を伸ばす場合
①顔を右へ向け、左手を右耳あたりに添える。
②そのまま手の重みを使ってゆっくりと左に首を倒す。この時、左膝にむかって首を倒すとGOOD。
③ 30秒ほどキープして①の姿勢に戻る。(左も同じように行う)
〈セットの目安〉
1回30秒×4セット
〈ポイント〉
・無理に引っ張らずに、手の重みだけで倒す。  
・右手はだらんと下におろしておく。
・呼吸を忘れずに、リラックスする。

【3】肩の上下ストレッチ
①肩をすくめて(5秒)、すとんとおろす。
②床に指を伸ばすような感じで、腕をさげて力を抜く。(5秒)
〈セットの目安〉
4セット
〈ポイント〉
・なるべく大きく動かす。
・胸を張った状態で行う。

【4】胸、肩周囲のストレッチ
①両手を肩にあてる。
②背骨を両方の肩甲骨で挟むように力を入れる。(5秒)
③①の姿勢に戻る。
④肘と肘を合わせるように寄せて、背中をぐっとまるめる。(5秒)
〈セットの目安〉
4セット
〈ポイント〉
・なるべく大きく動かす。
・②は肩をすくめないようにする。
・④は猫背のイメージで行う。

【5】肩回しストレッチ
①両手を肩にあてる。
②そのまま肩を大きく回す。
〈セットの目安〉
前回り、後回りを各10回
〈ポイント〉
・なるべく大きく動かす。

【体験レポート】~実際に体験してみました~

先生にレクチャーを受けながら、実際にストレッチを体験してみました。普段、ストレッチをしないので、肩を回すとゴリゴリと音が鳴り、少し伸ばしただけでも痛みが生じるなど、知らぬ間に体が凝り固まっていることを実感…。今回行ったストレッチは、やり方も簡単で、しっかりと筋肉の伸び縮みを感じられました。ストレッチのポイントは伸ばして、縮めてを繰り返すこと!肩回りがだんだん温かくなり、次第に動きもよくなっていきました。体験後はスッキリ。普段感じていた首の重みが取れたような感覚です!

あなたのデスクワーク時の姿勢は?

デスクワーク時の姿勢を意識したことはありますか?
その姿勢がコリの原因になっているかもしれません。ストレッチをして一時的によくなっても、また凝ってしまった…なんてこともしばしば…。姿勢を見直し、コリの原因を取り除きましょう。

【悪い姿勢とは?】
よくあるパターンを紹介します。
コリに繋がる姿勢で共通しているのは、肩より首が大きく前にでていること
頭を支える首裏や肩周囲の筋肉への負担が大きくなり、コリの原因となります。

骨盤がうしろに倒れて、お尻が前にずり落ちている。

画面をのぞき込むように前かがみになり、猫背になっている。

【見直してみて!理想の姿勢はこれ!】

ポイントは4つ!
①耳と肩のラインがそろっている。
②骨盤が後ろに倒れないように深く座る。
③腕は楽における位置に置く。(高いと肩がすくみ、低いと猫背に)
④両足はしっかり地面につける。

理想の姿勢でも長時間はNG!
筋肉が固まってしまうので、時々立ったり、歩いたり、ストレッチをして体を動かしましょう。

檜垣先生からのワンポイントアドバイス!
姿勢が崩れてしまう原因の一つに骨盤が後ろに倒れてしまうことが挙げられます。そんな人におすすめのストレッチをもう一つご紹介。実は太もも裏の筋肉が大切なんですが、ここが固いと骨盤が倒れやすくなるんです。

【その6】太もも裏ストレッチ ※右を伸ばす場合
①椅子に浅く座り、右足を前に伸ばす。
②伸ばした足に手を添えながら、体を前に倒す。(左も同じように行う)
〈セットの目安〉
1回30秒×4セット
〈ポイント〉
・痛いと感じたらやりすぎです。痛みを感じる少し手前がBEST!
・呼吸を忘れないで行う。

最後に~理学療法士からのメッセージ~

体が凝り固まると動かすのもおっくうに感じますが、そういった時にこそ、ぜひ体を動かしてほしいです!伸ばすことも有効ですが、動かして筋肉を縮めたり、緩めたりすることでより筋肉が柔らかくなるだけでなく、血流もよくなります。そのためにはストレッチもですが、定期的に運動することも大切です。一緒に体のコリを解消しましょう!(檜垣 奨)

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